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第十夜 キーフにもどる

月もあらたまったということでホーム用の写真を一新した。

ちょうど二十四節気も一区切りついて立春も迎えますし。今回は自作の写真から選んだ。オリンパスtrip35による拙いながらもほのぼのノスタルジックな仕上がり。いや仕上げたのは富士フィルムネオパン100アクロスⅡとPRO400とカメラのキタムラsanなのだけど。なかには絞りと露出のバランスが合わず(ひとえに自分のせい)ぼんやり過ぎる失敗作も多い。余り考えずにパチパチと撮ったものだからこうなってしまったのは仕方なく、今後はフィルムカメラの基本である絞りと露出を意識すべきなのだと反省するも、意外な出来栄えの数枚から選んだのがホームに配置した【時計台】である。実は昨年末に撮ったのだが、当時はまさかこのような荒涼とした色味になるとは思ってないし、出来上がりを見るうちに何だか全体的な画のくすみがキーフ風に思えて面白かった。もう少しアンダーだったらブラック・サバスの【黒い安息日】に負けない不気味なほの暗さ。

一方【テレビ塔】は昭和の写真と比べても何ら遜色ないレトロな空気を醸し出している。

やはりtrip35だからなのか?上手く撮れたわけじゃないが、ノスタルジックさを求めていた自分には愉しい結果となった。そんな中、最近入手したイギリスのバンド【シェイプ・オブ・ザ・レイン】のジャケ写を眺めては写真家キーフのセンスに感服するばかり。

一見何の変哲もないセピア色のスナップショットなのにどこか奇妙。


 追記

 

その後さらにホームの写真が変わったので、件の札幌テレビ塔と、時計台の写真を張ってみました。今改めて見ても何となくもの寂しい色合い。