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私の好きな洋楽三十六歌仙 令和改訂版②

⒒ジャック・ブルース

いつも思うのですが、ジャック・ブルースとはなんと格好良い名前なんだろう~Gingerbreadプレゼンツ「幻想紅白歌合戦」のラストで蛍の光を指揮してくれてます(Gingerbreadの脳内で)同じスコットランド人のナザレスもロッドも一緒に熱唱してくれるので大盛り上がり。

ジャックのソロ曲イマジナリー・ウェスタンのテーマに三橋美智也のひえつき節にも似た郷愁を感じる。ソング・フォー・テイラーはぜひ。

 

12.ジョージ・ハリスン

歌が上手いとか下手だとかいう以前に(ジョージの歌を下手とは思わないが)いつから居ていつ居なくなったか分からない系の歌手。アル・スチュワートのお兄さん的存在。男子ごはんでさりげなくBGMになっている歌もあれば、ビートルズ時代に作った名曲もあり、何か一つ選べと言われると困るのですが、ヒア・カムズ・ザ・サンは外せないですしマイ・スウィート・ロードだっていいですし嘘つき娘もいいのですから・・・

 

13.ジョン・アンダーソン

未来永劫、溶けることのない超然とした氷山の如き清冷と透度。ジョン・アンダーソンの声をそんなふうに表現したこともあった。それだけ澄み切っていたんですよあの頃の彼の声は。まあそんな自分の素養を売り込むに、キース・エマーソンのところへ行ってバンド加入を申し込むもすげなく断られてしまい、その後ロバート・フリップからキング・クリムゾン加入を勧められている。こわれもの 危機 究極 80年代に完成したシンセサイザー・プログラミングとアンダーソンの声質との親和性の高さが世界的ヒットにつながるロンリー・ハートから入るのもまた乙である。

 

14.ジョン・ウェットン

それにしてもアンダーソンの申し出を断ったり、スティーヴ・ハウの加入を打ち消したり、キース・エマーソンは後のイエスメンバーと何が合わないのか?しかしながら、エマーソンのこうした(冷淡かも知れないけど)対応が無ければ、アンダーソンがメイベル・グリアーズ・トイショップのクリス・スクワイアと出会う事もなく、ウェイクマンがストローブスを辞める事もなく、ジャズバンドと勘違いしたビル・ブルーフォードがやってくる事もなく黄金期イエスが結集する事もなかったのではないか?と考え直し、エマーソンだけに思わず👍ナイス判断!と心の中で感謝。そんな彼が最終的にグレッグ・レイクを選択したおかげで、新しいベーシストを探さにゃならなくなったロバート・フリップはその後のメンバー交代劇に翻弄され神経をすり減らす事になる。その都度サポートミュージシャンを招いたり、ボズ・バレルにベースを習わせたり。紆余曲折の果てに獲得したのがジョン・ウェットンである。ドラマーにはイエスを脱退してきたビル・ブルーフォードがおさまったというのも面白い。やっとでたよ渡り鳥ジョン・ウェットン。エイジアの人でしょくらいに思っていたのだけど、歴史を紐解くと歌えるしベース巧いしで本当に幾つものバンドを渡り歩いている。モーガル・スラッシュ→ファミリー→キング・クリムゾン→UK→エイジア。ロキシー・ミュージックやウィッシュボーン・アッシュにいたことも。昭和歌謡にも似た薄紅色の翳り、邦楽では前川清に匹敵する独自の歌唱はキング・クリムゾンの太陽と戦慄 暗黒の世界 Redなどで堪能できる。

 

15.スティーヴ・ハーレイ

コックニー・レベルのリーダーを経て、あのサラ・ブライトマンを相手にミュージカルでタイトルロールを演じる筈だったんですけども・・。最近では交通違反により多額の罰金を課された事がきっかけで、新旧のファンが協力し合いメイク・ミー・スマイルのダウンロード数が伸びたとか。なんだか不思議と応援したくなるエピソードをお持ちである☆さかしまをおすすめしつつも、後にブライトマンのDIVAに収められたデュエットオペラ座の怪人も聴いておこう。にしても、この人は一度見たら決して忘れない風貌で得してる気がする。

 

16.デイヴ・ローソン

独特の鋼質な歌声(少々オジーを思い出させる)とポエジーのにじむピアノ。ローソンの良さは何と言ってもグリーンスレイドに尽きるのではないでしょうか。後にスタックリッジに加入しますがそこでは歌ってないのでちょっと惜しい気がします。この人の歌うイマジナリー・ウェスタンもひと味違って良いです。

 

17.デヴィッド・ギルモア

熱くなり過ぎない彼のヴォーカル(意外にも癒し系)でほっとする自分がいる。あなたがここにいてほしい 幻の翼 

 

18.デヴィッド・ボウイ

数年ぶりにフリー・フェスティヴァルの思い出を聴いて、言い知れぬ希望と哀しみにとらわれてしまった。ラスト♪サン・マシーンが降りてくる。我々のパーティが始まる~のリフでボウイの歌とコーラスはパワーを増幅させ、ウェイクマンの(と思いたいがトニー・ヴィスコンティかも知れない)キーボードが光の輪を作ってゆっくりと確実に拡散してゆく様子は圧巻。サン・マシーンって何なんでしょう。スペイス・オディティ ウェイクマンの見事なピアノ伴奏と共にボウイ風マイ・ウェイをじっくり聴きたい時は火星の生活(fromハンキー・ドリー)ジギー・スターダストはその後でも間に合う。

 

19.テッド・ターナー

ウィッシュボーン・アッシュのヴォーカル兼ギター。5人編成でギター2人、ヴォーカル3人というハーモニー豊かなバンドであった。もとはマーティンとグレンのターナー兄弟が中心となって結成されたのですが、グレン脱退→テッド・ターナーとアンディ・パウエルが採用されたという経緯があります。そしてテッドはマーティンと血縁関係なし。百眼の巨人アーガス ノー・イージー・ロード

 

20.テリー・キャス

ウィッシュボーン・アッシュにヴォーカルが3人いるってTHE  ALFEEですか☆と思いきや、シカゴもそうなんだと言われ。ピーター・セテラだけじゃなかったのね。シカゴ23の誓いを聴くと、なんとも骨太ブラスロックのるつぼで「素直になれなくて・・・」くらいしか知らなかった自分には勉強になる。男性リスナーに人気が高いと思しきこの人の荒涼としたヴォーカルとギター。もうちょっと聴いてみたいなあと思いながらも、不慮の事故で夭折してしまったのが残念でならない。シカゴV

次回に続く